生生流転

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個展のタイトルを「生生流転」としたのは、これまで無常観を表現してきた自分にとっての一つの着地点といえる言葉だと思ったからだ。世の中には、変わらないものは何一つないといわれていて、それは形あるものも、無形の・・・人の気持ちや感情にもいえることだとされている。あらゆるものは絶えず移ろい変化していく。それはその通り、間違いないと思う一方で絶対に変わらない、変わってほしくないものへの願いや憧れは消えない。消えないからこそ、やはりあらゆるものが変化、進化、刷新していくのだろう。
今回、個展のメインモチーフを林檎にした。林檎は、古くから世界中の芸術家にとってモチーフのアイドル的存在であり、芸術を志す者は誰もが一度は描いたり作ったりした経験があるだろう。世界中の芸術家は、林檎を通して何かを見つめ、何かを表現してきた。それは哲学であり宗教であり現象学であり二元論であり唯物論であり認識論であり・・・、「美術作品に観る林檎論」だけで何時間も議論ができる。
では、はたして今の自分は林檎に何を投影することができるだろうかと考えた。林檎を通して何を表現することができるだろうか。その答えが今回の作品群であり、結果として、自分の一つの着地点、そして再スタート地点となったように思う。

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ギャラリーホワイトキューブ

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ギャラリーホワイトキューブのこの部屋の壁は、白い。

2013年のギャラリー開業以来、多くの作家が壁に絵を描いては白く塗り直され、また次の作家が描いたら個展終了の度に白く塗られてきた。私がこのギャラリーに初めて訪れたのは作家仲間の個展の時だった。この白い空間の壁を見たとき、照明によって陰影がついた白い壁の中の無数の凹凸が気になった。この壁には多くの作家の色が閉じ込められているのだ。

自分がこの会場で個展をすることになるとはそのときは考えていなかったが、個展が決まったときに真っ先に思いついたのが、「壁を削る」ことだった。これまで多くの作家によって多様な色彩とマチエールで塗られてきた壁、スタッフの方の白塗りによってどんどん厚みを増していく壁。この壁を削ることで、層となった過去の「作家の色彩」が浮かび上がってくるだろうと考えたのだ。削る度に、いろんな色が現れる。仕事はかなり地道だが、面白いし、綺麗だ。

私の個展終了後、改めて白が塗られることになる。そこには「私の色彩」は残らないが、微妙な削り跡のくぼみ、つまり「私の痕跡」は残り続けるだろう。作家の仕事の醍醐味は、自分の痕跡をこの世に残すことである。

会期中の11月3、4、10、11日は公開制作として壁を削る。個展終了まで、ひたすら削る。白く塗り潰されることを楽しみにしながら、削る。私は幸せだ。

個展 生生流転

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個展 「生生流転」
2018年11月1日(木)〜11日(日)※5、6、7日は休廊日です
13:00~19:00(最終日は17:00)

Gallery White Cube
〒460-0002 名古屋市中区丸の内2-15-28 ビッグベン丸の内4階
ウェブサイト http://gwc-nagoya.jp/
Phone (090) 6595-0867
Email post@gwc-nagoya.jp

1979年岐阜県の寺院に生まれ,東京藝術大学美術学部彫刻科在学中に僧侶となる.
様々なかたちで人の死を見つめ続け,同時進行的に自己の死生観を美術作品として表現してきた.藝大卒業の14年後,名大大学院教育発達科学研究科で教育人類学を学んだことで,僧侶としての生き方と芸術家としての生き方が重なり合ってきたことを深く感じる.
30代最後の個展は,「白」と「黒」の空間で生生流転を表現する.

FOUR FOR

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常滑のギャラリーでの4人展に参加した。
4名とも東京芸術大学彫刻科出身であり、自分にとっては学生時代から尊敬する先輩たちとの初めての展示だった。
先輩たちと話していると、美術家であるということの広く深い意味を考えさせてもらえるなあ。

願成寺古墳群美術展 室内展示「ある形」

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来年開催される願成寺古墳群美術展出展作家におけるプレ展示に参加した。
自分は野外展示にずっと憧れを持っている。
しばらく和紙を使って制作していたことで屋外展示は避けていたが、今回は自分にとって改めて、「屋外に展示すること」に向き合う機会となった。

飯高観音節分会

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岐阜、東濃屈指の霊場である飯高観音(萬勝寺)で開催される節分会で画×書×太鼓による即興ライブパフォーマンスをおこないます。

●2月3日 萬勝寺本堂にて
パフォーマンスは14時40分から13時20分●
和パフォーマンスユニット
【本来無一者〜ほんらいむいちもん〜】
画:木全 靖陛(岐阜)
書:中島 法晃(岐阜)
太鼓:露木 一博(東京)
それぞれのジャンルで国内外を拠点に活躍する三人の表現者。その三者がこの節分会にて初のコラボユニットを結成。その場の即興で生み出されるそれぞれの魂の表現を体感して下さい。
萬勝寺さんは臨済宗妙心寺派の寺院で、ご本尊は僕の大好きな千手観世音菩薩です。自分が所属する寺とは宗派は異なりますが、自己の内にいる鬼を見つけ、内省し、新たな1年の良き幕開けとなるようなパフォーマンスにしたいです。

飯田観音(萬勝寺)
岐阜県恵那市山岡町馬場山田175

芸術家のオートエスノグラフィー「clas」

名古屋大学プロジェクトギャラリー「clas」で個展をします。

「芸術家のオートエスノグラフィー」
名古屋大学教養教育院プロジェクトギャラリー「clas」
名古屋市千種区不老町
6月6日(火)〜16日(金)
10:00〜18:00(最終日は17:00まで)
会期中無休、入場料無料、予約不要

http://www.ilas.nagoya-u.ac.jp/clas/

2014年に名大大学院に入学し、「研究」が何なのかもわからないまま勢いで修論を書いた。後期博士課程に進学し、あっという間に今年でD2。
人生の全部を研究対象としたことで、時代や文化に包摂された自己の思想、死生観、アイデンティティを見つめ直すことになった。
今回の個展では、幼児期の作品から、芸大時代の作品、新作2点の展示と、研究をまとめたパネル展示を行います。

11日(日)13時からパフォーマンスおよびギャラリートークを開催します。
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坊主と博士

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美術展覧会「坊主と博士」が終了した。
美術博士号を持つ彫刻家森田太初と、光輪寺僧侶であり美術家でもある私が新たな試みとして2016年に組んだ美術ユニット「坊主と博士」。
東京藝術大学彫刻科の先輩後輩にあたる2人が大学を出て、各々彫刻家および美術家として日々研鑽を積み、出会いから20年たった節目の今年に、お互いの持つ宇宙観や死生観をぶつけ合いながら、1人では持ち得なかった彫刻表現の可能性を探り出そうとする展覧会だ。

今後も己を追究していく。

間の構造

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間の構造ー虚空をよみとるー
2月1日〜16日 小川敦生,中島法晃,安原成美
17日〜3月5日 尾形純,鮫島大輔,澤本幸子
場所:岩崎ミュージアム・ギャラリー
住所:横浜市中区山手町254
tel:045-623-2111

http://www.iwasaki.ac.jp/museum

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https://theta360.com/s/b6thMflJAgqjHUZgfQR7PdEQ8

個展

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祈り

恋愛

私は2011年頃から、和紙を使用した制作を始めた。岐阜の美濃和紙との出会いが影響している。
和紙はあたたかみがあり、柔らかく、脆さを内包しつつも、私にとっては力強さのようなものを感じ制作していた。
そして、月日とともに作品が風化していく様子が、私の死生観を満たしてくれていた。
2015年夏に渡仏し、ポートフォリオを片手に画廊を巡った。
そこで和紙作品画像をみた何軒かの画廊主人から、「保存はどうするの?ガラスケースに入れて展示しなさい。」という言葉を投げかけられた。
「作品を買う」ということは、「作品を保存する」ということなのかもしれない。
たしかに、私の作品が持つ「風化」という刹那性と、「保存」の概念は対極にあるように思う。
一方、油絵の具で描かれた作品は、劣化しつつも何百年も先の人々を喜ばせることができる。
初めてモナ・リザを観た時は、画面に塗られたその色彩の美しさに感動した。
今回、初めての試みとして、和紙に油絵の具を染み込ませたものを素材として造形した。
まるで生きながら自らでその歩みを止めてしまうような、そんな感覚に陥りながら、それでもこれらの作品がこの先どのように変化していくかが楽しみでもある。